脊柱管狭窄症
<左図>
坐位や前傾は楽だが、立位・歩行時に神経が圧迫され、坐骨神経痛や歩行障害が生じてくる55歳以上の場合。
<右図>
局所的に脊椎の前傾姿勢を作りだし、坐骨神経痛や間歇跛行を緩解するたった一泊入院で済む方法、局所麻酔で手術が可能です。
Dr.Zucherman/Dr.Hsu考案
<手術前>
手術前のL4/5の棘突起間および椎体後方の空間は極めて狭く、黄靱帯や椎間板がたるみと膨隆突出を作り、神経を圧迫することになる。
<手術後>
手術後のL4/5の棘突起間および椎体後方の空間は非常に広くなり、黄靱帯や椎間板のたるみがとれ、神経への圧迫が消失する。
坐位や前傾姿勢だと坐骨神経痛が改善され、しばし休憩の後は再び歩くことができる。
立つと坐骨神経痛が生じ、しばらく歩くと前に進めなくなってくる。
棘突起間にX-stopが挿入され、局所的な坐位or前傾姿勢が作り出されるため、歩いても坐骨神経痛は生じず、歩行距離も延長が可能となる。
MRIにてL4/5間の脊柱管が狭窄を呈し、白い縦の神経が黒く中断されている。
L3/4間の脊柱管の横断面では神経は白く卵型に保たれている。
XL4/5間の脊柱管横断面での神経はほとんど見ることができない。強く圧迫され脳脊髄液が流通していない。
<左図>
立つとヘルニアの膨隆や黄靱帯のたるみが生じ、脊柱管が狭くなる結果、坐骨神経痛や腰痛がひどくなって歩行がストップしてしまう。
<右図>
坐ったり・カート等で前傾姿勢にすると、ヘルニア膨隆や黄靱帯のたるみが伸びるため脊柱管の内径が広くなり、さらに椎間孔も広がるため楽に歩く距離が伸びてくる。
<左図>
手術前L4/5間の狭窄症があり、歩行時両殿部から両下肢のしびれが増強し、20〜30mでしゃがんで休憩しなければ次が歩けない。椎間板後部や椎間孔も狭いため神経が圧迫される。
<右図>
手術後L4/5間の狭窄は棘突起間に伸展防止stopperを挿入することで後方部が大きく開き、坐った時のように背中が局所的に伸ばされてくる。椎間板後部や椎間孔は拡大されたため神経への圧迫が緩和される。
立位で黄靱帯がゆるみ団子状となると、神を圧迫するため、坐骨神経痛と間歇跛行が生ずる
小金具で棘突起間が開大し、神経は自由に動け、痛みが消失・歩行も安楽となる
手術は脊椎の後方でのみ行われるため神経には一切触れません。インプラントはチタンで作成されています
側臥位にて局所麻酔を行い、3cmの皮膚切開をする。できるだけ屈曲して棘間を広げておく
棘間靱帯に専用の器具で孔を開ける
棘間靱帯を適切な緊張に伸張して、棘突起間を拡大する
適切な大きさのX-stopを挿入する。6,8,10,12,14mmの中から選択する
翼をつけX-stopを左右から固定する
棘突起間は広がり、坐位と同様の状態が局所的に作られる
X-stop挿入により伸展が制限されるが、屈曲や回旋は可能である
米国製インプラントは日本では当センターのみの単独直接輸入であり、手術代金は1カ所計120万円が必要です。一泊手術です。
St.Mary HospitalのDr.Zucherman考案によるX-stopの手術法を直に伝授され、日本では当センターが唯一の手術可能な専門医療機関といえます
St.Mary HospitalのDr.HsuはDr.Zuchermanの同僚でX-stop手術のエキスパート。サンフランシスコ金門橋を背景に術後のひとときを過ごす